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おっちゃん物想う

おっちゃん物想う

私の病状と処方箋


私の病状経過


始まりは110番だった。

私がしたのだ。
家の中に泥棒が入ってる。
そして探偵の様な人間が居て私の言動を監視している。
その様な感情に支配された。
母親の言う事は耳に入らずに少しばかりのいざこざの後、110した。

パトカーが来た。
私は、「どうも泥棒に入られている様なんです」と訴えた。
警官達は暫く、家の外で数人と話をしている模様だった。
その時、どうにも私は神経が参って貯まっていた疲れがどっと押し寄せていた。
「近所の人達も病院に行った方が良いと言ってるのですが。
貴方は行ってもいいですか?」
どうにも、この場を何とかして早く片を付けたかった。
「胃の調子が悪いみたいなんです。胃腸科なら行きます」
そう答えたら、パトカーに案内された。
母親と共に警察署に行く。
警察署からはタクシーに乗り換えた。
景観が二人私の側に座り狭いと感じながら「ああこれで楽に成れる」
そう思っていた。
トンネルを通り山の中に入っていくタクシー。
少しだけ、「何かが可笑しい」とも感じた。
しかしこれで解決が着くと殆ど警戒などはしていなかった。
着いて夜間受付と言う所を入り部屋に通された。
小さな机が有り、その向こうに白衣を着た若い男性が居た。
「此処は精神科です」
その一言で私は何か目が覚めた様になった。
「どうして私が精神科に連れて来られなくてはいけないのですか?!!!」
思わず、力が入っていた。
どうやら、その医師と思われる人物は安定剤だろうとその時も推測できた薬を飲むように言っている様だった。
少しばかりの言い争いに成っていて私には状況がちゃんと把握できなかった。
「そんな薬の様な物は必要有りません!」
だんだんと興奮していくのが解る。
「貴方には薬を倍にしなくてはいけませんね」
一体こいつは何を言ってるんだ?!
此処は少し冷静に成らなくてはいけない。
そう思い、「お水を下さい」と頼んだ。
出されたコップの水をゆっくりと飲み、さあこれからだと、
落ち着いて論議をすれば解決する、そう思っていた。
その時母が来て(一緒に行っていた)「タクシーを待たしてあるんやから、先生の言うとおりにちゃんと、早くしなさい!」と。
もう、15年ほど前の事だ。
その時でさえ断片的な記憶しかなかった。
しかしその幾つかは、痛烈に覚えている。
脈略は乏しいが。
「こんな事早く止めて家に帰ろう」
「ベッドが無いなら、この奥のベッドに寝たらいいねん」
私の言葉だ。
医師は、「そんな所に寝かせる訳にはいけません」。
やけに丁寧な口調だったのを覚えている、その言葉。
「もう帰ろう」と、母に大きな声で言って入り口に向かおうとした時、
数人の警官が押し寄せてくるのが見えた。
「何をするんや!、俺は無抵抗やで!」
叫びは空しく消えた。
床に押し付けられ羽交い絞めにされ、片腕を固定された。
私の視界に白い服を着た少し歳を取った醜いとも呼べる中年男性が入った。
そして「注射の針」が。
暴れたら痛い目に会う。
とっさに硬直した。
針が入る感覚。
その数秒後には意識は落ちていた。


続き、休憩中。



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